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2024.10.24

個人の金貸しの違法性とは?安全に借りる方法も解説 wave

個人間でお金の貸し借りをすることを「個人間融資」といいますが、それ自体が法に触れるわけではありません。しかし、身近な人とのお金の貸し借りでもトラブルになることはあります。さらに、SNSなどを通じて行われる知らない人との個人間融資は、近年問題になっており、金融庁も注意喚起を行っています。

そこで今回は、個人間でのお金の貸し借りの注意点と、SNSを通じた貸し借りの危険性、そして安全にお金を借りる方法について解説します。

  1. 個人間でのお金の貸し借り(個人間融資)は違法ではない?
  2. 個人間でのお金の貸し借りをする危険性
  3. 親族・友人と個人間でお金の貸し借りをする際のポイントは?
  4. SNS・インターネットを通じた個人間でのお金の貸し借りは危険
  5. お金を安全に借りる方法は?
  6. カードローンを利用する際の注意点とは?
  7. まとめ

個人間でのお金の貸し借り(個人間融資)は違法ではない?

親子間でのお金の貸し借りや、友人にお金を貸すなど、個人間でお金の貸し借りを行うことは、特に違法ではありません。

ただし、繰り返しお金を貸すことにより、お金を貸すことを仕事にしていると判断される場合は、違法と判断される恐れがあります。なぜなら、仕事(業)としてお金を貸す場合、貸金業者としての登録が必要になるからです。

反復継続してお金の貸し借りを行う場合、お金を貸すことを仕事(業)にしていると判断される可能性があるため注意しましょう。また、お金を貸すだけでなく、お金の貸付の媒介を行うことも貸金業に含まれます。

また、このお金の貸し借りは利子の有無とは関係ないため、たとえ知人に無利子でお金を貸すことを繰り返していても、貸金業法違反になる可能性があります。

個人間でのお金の貸し借りをする危険性

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親しい友人や家族の間でのお金の貸し借りはよくあることですが、関係性が近いからといって、返済金額や返済期限などを決めずにお金を貸すと、のちのちトラブルになることがあり、信頼関係にも傷がつく恐れもあります。

また、昨今ではSNSやインターネットの掲示板で個人間融資が行われることが問題になっています。個人であっても、繰り返しお金を貸し付けることは貸金業に当たりますし、SNSのような不特定多数が閲覧可能な場で、「お金を貸します」などの書き込みを行い、融資を勧誘することは、貸金業法に違反する可能性があります。

金融庁でも、こういったSNS上の個人融資では、個人を装ったヤミ金業者により違法な高金利での貸付が行われるほか、さらなる犯罪被害やトラブルに巻き込まれる危険性があるとして注意喚起を行っています。絶対に利用しないようにしましょう。

親族・友人と個人間でお金の貸し借りをする際のポイントは?

親族や友人間でのお金の貸し借りは違法ではありませんが、のちのちのトラブルを防ぐためにも、次のポイントに注意しましょう。

借用書を作成し、双方で保管する

親しい間柄とはいえ、お金の貸し借りをするときは口約束ではなく、借用書を作成しましょう。返済期限や利子、返済方法などを明記することで、のちのちのトラブルを防ぐことができます。

借用書は貸す方と借りる方、両方で保管するほうがよいでしょう。紛失のリスクや認識の齟齬を発生させないようにするほかにも、いつでも手元で返済期限など約束の詳細を見ることができます。

返済期限を決める

借用書の項目の中で、特に重要なのは返済期限です。親しい間柄だとつい返済期限があいまいになりがちですが、期限がないことで返済が長引いてしまう可能性もありますし、貸した方としても返済を求めづらくなります。  

返済金額について合意形成する

返済金額について、事前に当事者間で話し合うことも重要です。ここでいう返済金額とは利息などを含めた総返済金額だけなく、月々の返済金額に関しても合意形成ができているとより安心です。

借りる側の収入と支出を考え、無理のない範囲で月々の返済金額を決めることが大切です。お互い納得の上で進められるよう、返済金額を事前に決めておくとよいでしょう。  

SNS・インターネットを通じた個人間でのお金の貸し借りは危険

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SNSやインターネットを通じて行われる個人間融資は、貸金業として登録されていない違法業者の可能性が高いです。したがって、貸金業法で禁止されているさまざまな規制が守られない可能性が高いです。

法令違反の高金利での貸付や強引な取り立てがされる場合がありますし、そのほかの犯罪に巻き込まれることもあります。ここでは、SNSやインターネットを通じて行われる個人間融資において巻き込まれる可能性のあるリスクについてご説明します。

違法な高金利が課される場合がある

貸金業の登録を受けた貸金業者は、貸金業法や利息制限法に基づき貸金業を営んでいるため、お金の貸し借りにおいての上限金利は年率15.0%〜20.0%と決まっています。しかし、違法業者からの借入の場合、違法な高金利が課せられる危険があります。  

違法な取り立てが実施される場合がある

取り立てに関しても、貸金業法では、正当な理由がないのに、午後9時から午前8時までの間に連絡や訪問などをすることや勤務先その他の住居以外の場所に連絡や訪問などをすることが禁止されています。しかし、違法業者の取り立てでは深夜に訪問したり、脅迫まがいの取り立てが行われる可能性があります。

個人間融資を通じて犯罪行為に加担する場合がある

お金を借りるには、身分証などを提示して個人情報を伝える必要があります。そのため違法な業者からお金を借りると、個人情報をインターネット上にさらされたり、悪用されるリスクもあります。

また、返済が滞ると提示した個人情報を他人に売ることを強要されたり、さまざまな詐欺の協力をさせられたりなど、さらなる犯罪行為への加担を強制される危険性もあります。

お金を安全に借りる方法は?

質屋 鞄 査定

怪しい個人間融資を利用しなくても、安全にお金を借りる方法はあります。お金が必要なときは、まずこれから紹介する方法を検討してください。

質屋の利用

質屋では不要になったものを売って現金を得る「買取」のほか、品物を預けてお金を借りることもできます。これを「質預かり」といいます。

自分の持ち物を質屋に持って行くと、その査定額を限度にお金を借りることができます。持ち込んだ品物は、お金と引き換えに担保として預けますが、返済期限内(おおむね3カ月)に元金と利息を払えば返してもらえます。

返済期限内にお金を返せない場合には、預けた品物の所有権は質屋に移ります。その後は利息の支払いを続ける必要はありませんし、質屋から催促や取り立てをされることもありません。  

クレジットカードのキャッシング枠の利用

クレジットカードには、一般的に「ショッピング枠」と「キャッシング枠」があります。キャッシング枠とはキャッシング機能でお金が借りられる金額になります。

キャッシング枠の利用には、即日の借り入れができる、担保や保証人を用意する必要がないなど、利便性の面で大きなメリットがあります。

ただし、一部のカードローンに比べ金利が高く設定されている場合があることや、一般的にショッピング枠とキャッシング枠で利用可能額を共有しているため、ショッピング枠やキャッシング枠どちらか一方を利用すると、もう一方の利用可能額に影響が出るなどのデメリットもあります。

関連リンク: クレジットカードのキャッシング枠とは?利用方法や利息の計算方法も解説

銀行・信用金庫・信用組合などの融資の利用

銀行や信用金庫といった金融機関の融資の利用も、安全にお金を借りられる方法の1つです。住宅ローンや教育ローンといった目的型ローンのほか、フリーローンといって使い途が自由なローンもあります。

目的型ローンやフリーローンは、カードローンやクレジットカードのキャッシングに比べ金利は低いですが、担保や保証人を求められる場合があり、手続きに数日~数週間の時間がかかるのが一般的です。

カードローンの利用

カードローンは、消費者金融や銀行などの金融機関が提供している個人向けの融資サービスです。保証人や担保が不要で、使い途に制限がなく、どのような目的にも利用できますが、目的型ローンに比べ金利が高いのが一般的です。

早ければ即日にお金を借りられますし、消費者金融業者によっては無利息の期間を設けているところもあります。

アコムのカードローン では、審査最短20分、最短即日融資が可能です(※)。また、はじめて契約した方は契約日の翌日から30日間、金利0円でお金を借りることができる「30日間金利0円サービス 」があります。

(※)お申込時間や審査によりご希望に添えない場合がございます。

また、アコムではスマホで手続きが完結でき、希望すればカードレスも選択できます。カードレスであれば、カードは郵送されないため、家族に知られる心配もありません。返済方法についてもインターネットやATMなど、自身の都合に合った方法を選ぶことができます。

カードローンを利用する際の注意点とは?

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消費者金融のカードローンは、非常に利便性が高いため、何度も借り入れを繰り返してしまう可能性があります。銀行のカードローンなどと比べて金利が高いため、借り入れを繰り返すと返済が長引いてしまうリスクもあります。

カードローンを利用するときは、しっかりと返済計画を立てることや、現在の借入金額をきちんと把握することなどが大切です。  

関連リンク: カードローンとは?カードローンの仕組みや利用するメリットを解説
関連リンク: 消費者金融でお金を借りるとどうなる?カードローンのデメリットも含めて正しく解説

まとめ

個人と個人でお金の貸し借りをする個人間融資自体は違法ではありません。しかし、何回もお金の貸し借りを繰り返すと、仕事(業)としてお金を貸しているとみなされ、貸金業法違反になるおそれがあります。

また、SNSやインターネットで行われている個人間融資の勧誘は、個人を装った違法業者であることがあります。怪しい個人間融資を利用するよりも、まずは質預かりやカードローンなど、安全に利用ができる借入れ方法を検討しましょう。


執筆者:松岡 紀史


ライツワードFP事務所代表 筑波大学大学院でファイナンスを学ぶ。ファイナンシャル・プランナーによるライフプランの提案が金融商品の販売を前提としていることに疑問を感じ、2010年、保険・投資信託を販売しない独立系FP事務所を兵庫県神戸市に設立。「節約・貯金」「保険」「投資」いずれかに偏ることのない、バランスを重視した包括的なライフプランの提案を行っている。日本FP協会認定AFP。  

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