クレジットカードと丸バツ
2024.02.07

カードローンの利用はクレジットカードの審査に影響するの?ポイントや対処法を解説 wave

カードローンを利用しているときにクレジットカードの申し込みをすると、審査にどう影響するのでしょうか。この記事では、クレジットカードの審査にカードローンの利用は影響するのか、また、カードローンを利用していてもクレジットカードを作りたい場合にはどのような対策を行ったらよいかなどについて、詳しくご紹介します。

  1. クレジットカードの審査でチェックされるポイントとは? 
  2. カードローンの利用はクレジットカードの審査へ影響する?
  3. カードローン利用者がクレジットカード審査で不利になるケースはある?
  4. カードローンを利用していてもクレジットカードを作るにはどうしたらいい?
  5. まとめ

クレジットカードの審査でチェックされるポイントとは? 

クレジットカードの審査でチェックされる主なポイントは、返済能力と信用情報の2つです。

返済能力

利用者がクレジットカードで買い物などをすると、買い物の代金をクレジットカード会社が先に購入先に支払って、一時的に立て替えることになります。そのため、クレジットカード会社は、申込者にどれくらいの返済能力があるのか審査する必要があります。クレジットカードの審査は、職業、勤務先、年収などから判断されます。

信用情報

信用情報とは、クレジットカードやローンの契約、返済状況などに関する情報のことです。クレジットカード会社が信用情報機関に、クレジットカード申込者の信用情報を照会します。信用情報機関にはJICC、CIC、KSCがあり、クレジットカード申込者の過去のローンなどの取引状況を確認します。

カードローンの利用はクレジットカードの審査へ影響する?

クレジットカードを眺める女性

すでにカードローンを利用している方がクレジットカードの申し込みをする場合、利用状況によってはクレジットカードの審査に影響する可能性があります。どのような影響を及ぼすのかについては、大きく分けて以下の2つが考えられるでしょう。  

クレジットカードが作れない

過去にカードローンなどのローン支払いにおいて、期日までに支払いができなかったことによる遅延が発生していると、審査に影響を及ぼし、クレジットカードを作れないことがあります。もしくは、すでにカードローン利用額が多額でクレジットカード会社により返済能力がないと判断された場合も、クレジットカードを作れない可能性があるでしょう。

クレジットカードは作れるが利用枠が少ない

カードローンをすでに利用している場合は、その返済額も加えたクレジットカード申込者の返済能力が審査される場合があります。そのため、返済能力によっては新たにクレジットカードを作れるものの、利用枠が少なく設定される可能性があるでしょう。

関連リンク:カードローンとクレジットカードの違いとは?選び方のポイントや審査の違いがあるのかも解説

カードローン利用者がクレジットカード審査で不利になるケースはある?

カードとハテナマーク

カードローン利用者がクレジットカード利用審査で不利になるケースとして考えられるのは、大きく分けて次の3つです。

カードローンでの借入金額が多い

消費者金融での借入やクレジットカードのキャッシングは、貸金業法の「総量規制」が適用されます。この総量規制とは、消費者金融やクレジットカードのキャッシングによる借入総額が 年収の3分の1までに制限されるというルールです。

つまり、すでに消費者金融で年収の3分の1を借り入れている場合には、クレジットカードのキャッシング枠の設定はできません。

カードローンの返済で滞納・遅延をした

過去または現在においてカードローンなどの借入金の返済を遅延・滞納した場合に、信用情報にその内容が記載されている可能性があります。

過去や現在において支払期日に借入金額の返済ができないと、その旨が信用情報に記載され、クレジットカードなどの信用取引を新たに結ぶことが困難になる場合があります。

一方、カードローンなどの返済をきちんと行っていれば、その情報も信用情報に記載されます。したがって、きちんと期日までに決められた金額を返済することが大切です。  

信用情報に異動情報が記録されている

信用情報における異動情報とは一般的には事故情報といわれているもので、これには支払遅延、保証履行(保証人が代わりに返済すること)、破産宣告などがあります。

異動情報は信用情報に関する重大な情報であるため、異動情報が記録されている場合には、新たなクレジットカードを契約することは困難となるでしょう。  

カードローンを利用していてもクレジットカードを作るにはどうしたらいい?

カードを眺める男性

ここからは、カードローンを利用しているときにクレジットカードを作るにはどうすればよいのか、考えられる対策方法について紹介します。

信用情報を確認する

過去にカードローンなどのローン返済を遅延したことがある場合や、自分の信用情報にどういう内容が記載されているか気になる場合には、自分の信用情報を確認することができます。

信用情報を確認したいときは、申し込みを行った、または申し込みを行う予定のクレジットカード会社が加盟している信用情報機関に対して情報開示請求を行います。開示請求方法はインターネットまたは郵送で行うことができ、開示手数料については、基本的に、インターネットのほうが安価です。また、郵送よりも早く信用情報を確認することができます。

カードローンの残高を減らす

カードローンやキャッシングの利用残高がある状態でクレジットカードの申し込みを行う場合には、できるだけ残高を減らしておくと審査に有利になるかもしれません。

その理由は、クレジットカード申込者の返済能力がどれくらいあるかによって、クレジットカード契約が行えるか、またはクレジットカード利用枠をいくらに設定するかといった判断が行われるからです。

判断はクレジットカード申込時に行われるため、カードローンなどの残高を減らす(返済する)ことができれば、クレジットカードの審査に影響する可能性があります。

虚偽の申告をしない

クレジットカードの申し込みに限ったことではありませんが、虚偽(嘘)の内容で申告をしないようにしましょう。

まとめ

クレジットカードとカレンダー

クレジットカードの審査は信用に基づいて行われています。そのため、カードローンの利用状況によっては、クレジットカードの審査に影響することがあるでしょう。クレジットカード会社から信用を得るには、信頼できる客観的な情報と信頼できる実績があることが大切です。得られた信用は長期間維持することを意識し、カードローンやクレジットカードを上手に活用しましょう。


執筆者:大間 武

ファイナンシャル・プランナー(CFP) 株式会社くらしと家計のサポートセンター代表取締役   飲食業をはじめ多業種の財務経理、ベンチャー企業などの経理業務構築、ベンチャーキャピタル投資事業組合運営管理を経て、2002年ファイナンシャル・プランナーとして独立。2005年株式会社くらしと家計のサポートセンター、NPO法人マネー・スプラウト設立。「家計も企業の経理も同じ」という考えを基本に、「家計」「会計」「監査」の3領域を活用した家計相談、会計コンサル、監査関連業務、講師・講演、執筆など幅広く活動。

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