運転免許のローンとは？申し込み先の種類や申し込みの流れ、メリット・デメリットも紹介

運転免許証を取得するにはまとまったお金が必要になるため、手元に資金がなく、取得をあきらめている人もいるのではないでしょうか。まとまったお金の用意ができなくても教習所に通う方法として、ローンを利用する方法もあります。

この記事では、運転免許証取得のための専用ローンである「運転免許ローン」の種類や申し込み方法、利用するメリットとデメリットについて、詳しくご紹介します。

運転免許ローンとは何か？

運転免許ローンは、運転免許の取得を目的としてお金が借りられるローンです。住宅取得のための住宅ローン、車購入のためのマイカーローンなどと同じく、利用目的が限定されているローンになります。

ローンなので審査はありますが、運転免許証の取得は学生や就職・転職活動中の方でも目指すことが多いため、未成年や無職の人でも利用できるものがあります。

運転免許ローンのメリット

手元に資金がなくても免許を取得できる

運転免許の取得には、平均して25万円から35万円の費用がかかります。

また、追加の補修や再試験となった場合には別途お金がかかることもあるので、余裕を持ったお金の用意が必要となります。

今手元に資金が無くても、休みなどを利用して教習所に通いたい場合、ローンを組むことで、タイミングを逃さずに運転免許を取得することができます。

貯蓄を取り崩さずに済む

貯蓄がある人でも、一度に教習所の費用を貯蓄から取り崩すのに抵抗を感じる人もいるでしょう。

取り崩した後、緊急の出費がある場合も考え、余裕をもった選択をする必要があります。 貯蓄を取り崩すことに抵抗がある場合や、現在の貯蓄を取り崩したくない場合にローンを組むことで、貯蓄を大きく取り崩すことなく教習所に通えます。

運転免許ローンのデメリット

返済を遅延すると、自動車購入などのローンを組む際に影響が出る

運転免許ローンも他のローンと同じく、しっかりと返済することを前提としてお金を借りる契約なので、返済が遅れると信用情報に遅延などの異動情報が記録されます。

運転免許を取得後に車の購入を検討している場合、返済の遅延などの異動情報が信用情報機関に記録されてしまうと、車購入のためのマイカーローンが借りられなくなる恐れがあります。ローンの返済は、遅れないように注意しましょう。

毎月の返済負担が増える

一般的には、ローンでは、借りた金額とは別に手数料（利息）の支払いが必要です。

例えば、20万円を借りて10カ月で返済する場合、毎月2万円払えば完済できるのではなく、毎月の支払額は「2万円＋手数料（利息）」が必要になります。

結果として、現金一括で支払う場合よりも総返済金額が増えることは覚えておきましょう。

運転免許ローンの4つの種類

信販会社が提供するローン

一部の信販会社では、運転免許ローンが利用できます。 18歳以上の学生や、無職でも定期的に収入がある方であれば、本人名義でローンを組むことが可能です。また、学生であればローンの返済を最長6カ月後から開始する「スキップ払い」も利用できる場合があります。

金融機関が提供するローン

銀行や信用金庫などの金融機関の中には、運転免許取得のための専用ローンを提供している場所もあります。

銀行ではマイカーローンの利用用途の中に運転免許取得にも利用できるとしているところが多く、その他には用途が限定されないフリーローンやカードローンが選択肢となります。

金利は銀行によって0.9％〜15％と幅があるので、条件をよく比較するようにしましょう。

大学生協が提供するローン

教習所に通う本人が大学生協の学生組合員または教職員組合員であれば、合宿免許の取得に大学生協ローンを利用することができます。

金利は実質年率9.0％（2023年12月15日現在）の固定金利と良心的ですが、学生の場合は成人・未成年を問わず親権者の同意（場合によっては親権者の連帯保証人）が必要であったり、教習所が大学と提携しているところに限られたりするなどの制限があります。

消費者金融が提供するローン

運転免許ローンではありませんが、消費者金融が提供するカードローンは、使途を限定せず利用することができるため、運転免許取得にも使えます。

銀行のカードローンと違い、口座を開設しなくてもお金を借りられることが特徴です。また、消費者金融の中には最短20分での融資など、借入までのスピードが速いなどのメリットはありますが、銀行などと比較すると金利は高めに設定されています。

関連リンク：消費者金融の選び方は？利用前に知りたい4つのポイントを紹介

運転免許ローン利用の流れ

運転免許ローンの種類によっても異なりますが、申し込みの流れは次のようになります。

1. 申し込み内容を伝える
大学生協や教習所の窓口、またはWeb申し込みフォームからローンの利用を申し込みます。

2. 審査が行われる
審査が行われます。学生の場合は親権者に同意確認の連絡が来ることがあります。

3. 結果が通知される
メールや電話で審査結果が通知されます。

運転免許ローンの審査基準とは？

運転免許ローンの審査基準は、以下のようにローンの種類によって若干の違いがあります。

また、前述の通り上記の運転免許ローンではありませんが消費者金融の提供するカードローンを利用する方法もあります。
例えば、アコムの審査基準は以下の通りです。

いずれの運転免許ローンにも、おおむね共通した審査基準があります。ここではそれら共通の基準をご紹介します。

原則18歳以上で安定した収入がある

ほとんどのローンでは、本人審査で申し込む場合、成人しかつ安定した収入があることが条件になっています。

ただし、信販会社や大学生協の運転免許ローンでは、ローンの支払いが一定期間待ってもらえる「スキップ払い」制度を利用できることがあり、就職前など近い将来安定した収入が見込まれるのであれば、認められる可能性があります。

世帯主の収入や勤続年数

信販会社の運転免許ローンでは、18歳未満、もしくは収入の基準を満たしていない場合は、親権者の同意が必要になります。この場合、世帯主の収入や勤続年数が審査の対象となります。

また、大学生協ローンでは親権者の同意あるいは連帯保証人が必要です。

ローンの審査基準としては、収入に対する返済割合が3割以下で、勤続年数1年以上が目安となります。

過去の信用情報に異動情報や延滞情報がないか

過去に滞納があると、審査に通らないことがあります。例えば、他のローンの滞納があったり、クレジットカードの引き落とし日に銀行口座にお金を入金していなかったり、また、スマホの分割支払いの滞納などの延滞情報も信用情報機関に記録されます。各社審査時に信用情報機関の照会をしているため、注意が必要です。

運転免許ローンの申し込みに必要な準備

運転免許ローンの申し込みには、本人確認書類と、運転免許取得のための費用であることが確認できる資料（見積書や領収書など）が必要になります。

また、契約の内容によっては収入が確認できる資料を提出する必要があるので、必要に応じて準備しておきましょう。

学生や安定した収入がない人の場合、世帯主の収入が確認できる書類が必要になる場合があり、また未成年者は親権者の同意確認の電話があるかもしれません。事前に世帯主または親権者に伝えておくとよいでしょう。

運転免許ローンの申し込みの流れ

銀行や信販会社の運転免許ローンは、Webから申し込むのが一般的となっています。審査が無事に通過すると、教習所で入校の申し込みを行います。運転免許ローンの審査には2週間程度かかる場合もあるので、余裕を持って申し込みましょう。

大学生協の運転免許ローンは、生協の受付カウンターで申し込みます。

教習所と提携の運転免許ローンを申し込む場合は、審査と入校手続きを同時に行えるので、その分、時間のロスなく教習を始めることができます。

カードローンはアコムがおすすめ

「運転免許を取得したいけれど、運転免許ローンでは審査に時間がかかるので間に合わない」といった場合は、アコムのカードローンを検討するのもよいでしょう。

アコムのカードローン は最短20分で融資が可能になるため、審査の時間を気にすることなく運転免許取得費用を準備できます（※）。

また、はじめて利用する人であれば、契約日の翌日から30日間は金利がかからない「30日間金利0円サービス」があります。

すぐに返済できるめどが立っているのであれば、アコムのカードローンのほうが、結果的に支払う手数料（利息）が安くなる可能性があります。

（※）お申込時間や審査によりご希望に添えない場合がございます。

まとめ

運転免許の取得には、まとまったお金が必要になりますが、手元に資金がない場合は、ローンを利用するのも一つの方法です。運転免許ローンは運転免許の取得を目的としたローンで、信販会社や銀行、大学生協などが提供しています。

また、すぐに教習所に通いたいのであれば、即日融資が可能な消費者金融のカードローンも選択肢になります。それぞれのローンの審査基準や金利を比較し、自分に合ったローンを選ぶようにしましょう。



執筆者：松岡 紀史

ライツワードFP事務所代表 日本FP協会認定AFP。筑波大学大学院でファイナンスを学ぶ。ファイナンシャル・プランナーによるライフプランの提案が金融商品の販売を前提としていることに疑問を感じ、2010年、保険・投資信託を販売しない独立系FP事務所を兵庫県神戸市に設立。「節約・貯金」「保険」「投資」いずれかに偏ることのない、バランスを重視した包括的なライフプランの提案を行っている。