クレジットカードが使えなくなり、困った経験はありませんか。クレジットカードが使えない原因は、利用額オーバーや暗証番号の入力間違い以外にもさまざまな理由があります。この記事では、クレジットカードが使えない原因や、使えなくなったときの対処法について解説します。
クレジットカードが使えない原因とは?
クレジットカードが使えない原因としては、基本的には利用者側、店舗側、クレジットカード会社側のいずれかで問題が発生していると考えられます。
利用可能枠(限度額)を超えた
まずは、利用者側で問題が発生している場合です。クレジットカードは、作成した段階で利用可能枠(限度額)が決まっています。したがって、限度額を超えて買い物などをしようとしても、利用することはできません。
例えば、限度額が50万円の場合、前月に45万円の買い物をしていると残り利用できる金額は5万円となります。その状態で、支払日前にさらに7万円の買い物をしようとすると限度額を超えてしまうため、クレジットカードを使うことはできません。
すでに限度額までクレジットカードを利用していて、追加で利用をしたい場合には、すでに利用しているクレジットカードの支払いを行いましょう。支払いをすれば利用可能額を戻すことができます。また、限度額の増枠の申請をするのも1つの方法です。
ただし、限度額の引き上げには審査が必要なので、審査の結果によっては増枠できない場合もあります。クレジットカード会社によっては大きな出費が見込まれるときなど、一時的に限度額を引き上げるサービスを提供しているところもあります。利用したい場合は、クレジットカード会社に問い合わせてみましょう。
有効期限が切れた
クレジットカードには有効期限があり、期限切れのカードを使おうとしても使用は拒否されます。有効期限はカードの表面、または裏面に記載されています。
クレジットカードの有効期限は、クレジットカード会社によって異なりますが、一般的には3年、長くて7年程度です。有効期限の1カ月くらい前には、新しい有効期限のカードが送られてきますので、受け取りを忘れないようにしましょう。住所の変更を届出ていないと、クレジットカードは受け取れません。住所変更がある場合には、忘れずに手続きを行いましょう。
新しいクレジットカードが手元に届き使い始めると、新たなカードを使った情報が金融会社に届き、古いカードは有効期限内でも自動的に使用できなくなります。不正にデータなどを奪われないよう、ハサミなどで切断してから処分するようにしましょう。
支払いが遅れた/引き落としができていない
支払いが遅れると、クレジットカードは利用停止になります。一般的には引き落とし日から数日~1週間程度あとに再引き落としがされます。その期間内に入金を行えば利用停止にはなりません。
しかし、クレジットカードによっては、再引き落としの制度がないものもあるので注意しましょう。未払いのままにしておくと、支払日もしくは最終の再引き落とし日から数日でクレジットカードが利用停止になります。
暗証番号を複数回間違えた
クレジットカードを使用するときに、暗証番号を入力して決済をする場合があります。この暗証番号の入力を複数回間違えると、クレジットカードに一時的なロック(利用停止)がかかります。これは不正使用防止の観点から行行われているもので、通常は3回程度間違うとロックがかかるようになっています。
ロックがかかってしまった場合は、クレジットカード会社に連絡して解除を依頼します。暗証番号が不明な場合は、暗証番号の変更をする必要があります。暗証番号が思い出せないからといって、むやみに何度も試すことはやめましょう。
カード情報の入力ミス
クレジットカードの番号は、一般的に15ケタから16ケタで構成されています。インターネットでの決済時にこの番号を間違えて入力するとエラーとなり、決済ができません。
苗字と名前を逆に入力したり、カードの有効期限の入力ミスがあったりしてもエラーとなってしまいます。
近年、ナンバーレスカードなども発行されており、セキュリティーコードの確認方法なども変化していますので、クレジットカードごとの特徴を理解するようにしましょう。暗証番号と同様に間違った情報を入力し続けるとロックがかかる場合がありますので、カード情報の入力は慎重に行いましょう。
店舗の決済端末に不具合が発生している
クレジットカードを使用するためには、店側の端末での対応も必要です。そのため、店側の端末に不具合が発生していると情報が正確に読み取れず、クレジットカードを使用することができなくなります。
例えばカードリーダーがスリープ状態だったり、充電中だったりしても、決済エラーになる場合があります。もしほかのクレジットカードを試しても決済できない場合には、店側に原因があると考えられるため、対処してもらいましょう。
国際ブランドに対応していない
クレジットカードには、国際ブランドというものがあり、VisaやMastercardなどのほかにJCB、AMERICAN
EXPRESS、Diners Clubなどが、それにあたります。クレジットカードの表面にそれぞれの国際ブランドのロゴが付いていますので、確認してみてください。
店側で契約の無い国際ブランドでは、決済することができません。通常は店の入り口やレジ近辺に使用できるクレジットカードの種類が掲示されていますので、自分の持っているクレジットカードで支払いが可能かどうか確認しましょう。
クレジットカードそのものに不具合がある
クレジットカードの多くには、ICチップが内蔵されています。そのため、ICチップが欠けていたり汚れていたりすると正常にクレジットカードが読み取れず、決済することができない場合があります。ICチップが汚れているなら拭き取り、欠けているようであれば再発行を依頼しましょう。
上記以外にも、夏などに車の中にクレジットカードを置きっぱなしにししたり、電化製品の近くにクレジットカードを置いておいたりすると、磁気テープに異常をきたすことがあります。このような場合にも再発行を依頼しましょう。
不正利用を検知され利用停止されている
クレジットカード会社によっては、普段使わないような場所や普段とは違った使い方でクレジットカードが使用されると、不正利用の疑いありとして利用を停止することがあります。
クレジット会社側で利用を停止した場合には、メールや電話、SMSなどでクレジットカードの保有者に連絡が取られ、本人の利用かどうかを確認します。本人の利用でないとわかった場合には、クレジットカードが再発行されます。
最近では、このようなケースを逆手に取り、異常が検知されクレジットカードの利用を停止しましたというフィッシングメールが来ることがあります。サイトやアプリで利用履歴を確認し、詐欺などに引っかからないように普段から気をつけるようにしましょう。
本会員が家族カードの制限をかけている
家族カードを使用していて利用できない場合には、本会員である親もしくは配偶者が制限をかけている可能性があります。本会員はカードごとに利用方法を制限できますので、家族カードによっては、インターネットでの買い物を停止させることも可能です。家族カードを持っている場合は、まずは本会員に確認するとよいでしょう。
クレジットカード会社でトラブルが発生している
クレジットカード会社のシステム障害などトラブルが発生し、クレジットカードが使えないことがあります。システム障害などであれば、クレジットカード会社のWebサイトなどでトラブルの発生状況を確認することができます。トラブルが解消するまではそのクレジットカードは使用できません。
クレジットカードが使えないときの対処法とは?
ここでは、クレジットカードが使えないときの対処法について解説していきます。
クレジットカード会社へ問い合わせる
クレジットカードが使えない理由や原因は、即座に特定できないこともあります。そのため、クレジットカードが使えない場合は、クレジットカード会社に問い合わせてみましょう。原因が分かれば、適した対応を行うことができます。
問い合わせ先は、クレジットカードの裏面に記載されています。また、問い合わせは、Webサイトやアプリからも行うことができます。
別のクレジットカードを利用する
クレジットカードを複数枚持っていれば、1枚のクレジットカードの利用ができなくても、別のクレジットカードを使うことができます。したがって、1枚しかクレジットカードを持っていないときには、新たにクレジットカードを作ることも選択肢です。
アコムのACマスターカード なら、最短即日発行で手元にクレジットカードが届きます(※)。年会費も無料で、現金の借入ができるキャッシング機能も付いています。
(※)お申込時間や審査によりご希望に添えない場合がございます。
関連リンク:消費者金融のクレジットカードを持つメリットは?デメリットはある?
クレジットカードの利用停止から再開まではどれくらいかかるの?
クレジットカードの利用停止から再開までは、利用停止になった原因によって時間的な長さが異なります。
支払いの遅延により利用が停止されている場合には、利用金額の支払後2~3日後に利用が再開されます。一方、クレジットカードに不具合がある場合など、クレジットカードの再発行が必要になる場合は、手元に新しいクレジットカードが送られてくるまでに1週間程度かかります。原因にもよりますが、クレジットカードにロックがかかった場合は、短時間で解除される場合から1週間程度かかる場合までさまざまです。
クレジットカードが使えなくて慌てないための対策
ここでは、クレジットカードが使えないときの対策をご紹介します。万が一、クレジットカードが使えなくなっていても慌てずに対応しましょう。
複数の国際ブランドのクレジットカードを持っておく
クレジットカードを1枚しか持っていないと、利用停止になることでクレジットカードでの決済ができなくなります。このような状況を回避するためにも、複数の国際ブランドのクレジットカードを持っておくことをおすすめします。
ちなみに、アコムではMasterCardブランドのACマスターカードを発行しています。
クレジットカードを適切に保管する
クレジットカードは、衝撃によって曲がったり破損したりする恐れがあります。また、真夏に車の中に放置しておくと変形したり、磁気テープに異常をきたしたりすることもあります。ほか、電子機器の近くに置いておくことでも磁器テープに異常が出ることがあります。
物理的な問題でクレジットカードが使えなくなると、交換しなくてはならなくなり、最短即日~1週間程度の時間がかかってしまいます。普段からクレジットカードを丁寧に扱い、電子機器の近くに置かない、温度差の少ないところ保管するなど、適切に扱うように心がけましょう。
まとめ
クレジットカードが使えなくなる原因は、利用者、店舗、クレジットカード会社のそれぞれの場合で考えられます。原因が判明したら適切な対処法を取るようにしましょう。また、原因が分からない場合は、まずクレジットカード会社に連絡して、原因を探りましょう。解決に時間がかかる場合もあるので、念のため複数のクレジットカードを持つなど、リスクを分散しておくことも有用な方法の1つです。
執筆者:青野泰弘
ファイナンシャルプランナー
同志社大学法学部卒業後、国際証券に入社。その後トヨタファイナンシャルサービス証券、コスモ証券などで債券の引き受けやデリバティブ商品の組成などに従事。2012年にFPおよび行政書士として独立。相続、遺言や海外投資などの分野に強みを持つ。